農地法


農地ではどのような制限があるのか。

農地法の基本的な考え方は「自作農主義」といって農地は、その耕作者自らが所有して耕すのが一番よいというものです。戦後の農地改革で、昭和27年に定められました。

主に「耕作者の地位の安定と、農業生産力の増進を図ることを目的」としています。
つまり農地を確保して、国内の食料自給率を上げることにより、農地の利用の効率化と農家の保護をはかるのが最大の目的です。

その目的を達成するために
 ■ 耕作目的での権利移動の許可制(3条許可)
 ■ 転用の許可制(4条許可)
 ■ 転用目的での権利移動の許可制(5条許可)
 ■ 農地・採草放牧地の賃借人の保護規定(18条)
という手段が用意されています。


まずは、農地と採草放牧地の意味をおさえて下さい。
農地とは、実際の現状が、耕作の目的に供されている土地をいいます。
土地の登記簿上「農地」であっても、使われていなければ農地ではありません。
(引掛け問題としてよく出題されています)

採草放牧地とは、農地以外の土地で、主として耕作または養畜(牧畜)の事業のために、「採草または家畜の放牧の目的に供される土地」です。

なお、耕作の目的に供される土地でも、非農家が家庭菜園は農地ではありません。


農地法には、耕作者の地位の安定を図るために、耕作目的での権利移動の許可制にする「3条許可」というものがあります。
例えば、農地を潰してマンションにしたりするために、農地や採草放牧地を買い取る場合などに必要となります。
ただ、売買の予約も売買契約の一種ですが、売買の予約の段階では3条許可は不要です。

また、山林原野を農地として使用しようとする際、それを取得した段階では、まだ現に耕作の目的に供される土地とはいえず、農地ではありません。
従って、そもそも農地でないものの売却は、3条許可は必要ありません。

農地法の3条許可を受ける必要があるのは、もちろん契約の「当事者」です。
売買契約であれば売主と買主の両方、賃借権設定契約であれば賃貸人と賃借人の両方が許可を受けなければなりません。

ちなみに、農地法の3条許可が必要とされる土地の権利移動なのに、許可を受けなかった場合は、契約自体「無効」となり、3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられます。

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